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【院試物理】おすすめ勉強法・参考書 まとめ【東大院試】

先日、スマホをトイレに落とした凡才たぬきです。

今回は僕が実際にした院試対策を踏まえて、おすすめ勉強法及び参考書を紹介していきます。

その前に軽く自己紹介しておきます。

筆者:「凡才たぬき(@PhysicsRacoon)」について
  • 高専出身の地方国立大学生
  • 所属:理学部 物理学系
  • 外部院試成功(東大理物、電通大物工系)
目次

院試の対策でやったこと

大まかな流れ

3月:(平均勉強時間は3時間)
院試勉強を始める。院試に対する自分の位置を測るため東工大の過去問3年分を解いてみる。

4月:(平均勉強時間は4時間)
基本的な内容の復習のため、科目別でありものの参考書を2周づつこなす。

5月:(平均勉強時間は6時間)
5月も参考書を中心に勉強。

6月:(平均勉強時間は6時間)
志望研究室を東大と電通大に絞り、東大10年分、電通大5年分の過去問を解く。

7月:(平均勉強時間は7時間)
再度、参考書をこなしていく。参考書はよく吟味して、少しだけ難易度の高いものにも挑戦。TOEFLも勉強。ドラゴン桜2を見てモチベをなんとか保つ。

8月:(平均勉強時間は7時間)
過去問で最終調整。

この月別の詳細についてはこちらの記事に記載されているので、ぜひ見てください。

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量子力学

量子力学の基礎固めとして、小出昭一郎『量子力学Ⅰ』と問題集のサイエンス社『演習 量子力学』をやりました。
別にこの2冊ではなくても持っている本があれば、それで良いと思います。

そして量子力学の本丸イギカワ1をやりました。
こちらは問題集ではありませんが、演習量がかなり多く、過去問で見たような問題が数多く載っています。
旧帝大以上の大学を受験する人なら、イギカワ1を一度でも解いておくことをおすすめします

JJサクライ『現代の量子力学』も触りましたが、個人的に読みやすくはなかったので、途中でやめました。自分は演習をしながら進めていくタイプの参考書が向いており、『現代の量子力学』ような読み込んで理解していくスタイルの参考書は向いていませんでした。

著:小出 昭一郎
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著:誠, 岡崎, 著:毅夫, 藤原
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講談社サイエンティフィク
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統計力学

統計力学の基礎固めは、講談社基礎物理シリーズ『統計力学』を用いました。

講談社基礎物理シリーズ『統計力学』は統計力学の基礎から復習したい人におすすめです。
さすがにこれ一本で院試に臨むのはきついですが、逆に基本的なことがしっかりと書かれています。
ですが、他にも入門書を持っていれば、買う必要はないでしょう。

そして、どの参考書よりオススメなのが田崎晴明『統計力学1』及び『統計力学2』です。

田崎統計として呼ばれることが多いですね。この田崎統計を理解すれば、院試程度の統計力学なら困ることはなくなります。
かといって、量もそれほど多くなく、ただただ理解しやすく書かれています。
また、過去問で見たような問題が章末問題で丸々取り上げられていたりします。
たいてい2巻目まで院試範囲なので、2冊揃えるとなると金銭面が足を引っ張ってしまいますが、自腹きってでも揃える価値はあります。

講談社サイエンティフィク
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著:田崎 晴明
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力学

力学の基礎固めとして使ったのは、兵頭 俊夫『考える力学』です。

力学の標準的な教科書ですが、解説がかなりわかりやすいです。
厚みの割にはすぐに読み終えられるので、サクッと復習したい人にオススメ。
巻末に解析力学の内容も書かれていますが、院試を考えると十分ではありません。
解析力学は別で一冊用意すべきでしょう。

続いて、力学の演習に使ったのはサイエンス社『演習 力学』です。
薄い本ですが良問が載っていて力学の基礎を固めたい人におすすめです。

院試本番を意識するなら、過去問を解くか、共立出版『詳解 力学演習』が良いでしょう。

著:兵頭俊夫
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著:今井 功, 著:高見 穎郎, 著:高木 隆司, 著:吉沢 徴, 著:下村 裕
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編集:後藤 憲一, 編集:山本 邦夫, 編集:神吉 健
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解析力学

解析力学は小出昭一郎『解析力学』で十分です。

院試での解析力学の主な範囲はラグランジュ形式の力学です。ハミルトン・ヤコビ方程式などは見かけません。
問題のレパートリーも少ないので、小出昭一郎『解析力学』を例題などを解き進めていけば十分かと思います。

著:小出 昭一郎
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電磁気学

個人的に院試で一番厄介だったのが、電磁気学です。

電磁気学の基礎の復習については、定番中の定番長岡洋介『電磁気学1』『電磁気学2』を用いました。
院試を解いていると日本の電磁気学がいかにこの本が土台となり、成り立っているかがわかります。
それだけ昔から名著として親しまれている教科書です。

長岡洋介『電磁気学』が名著とは言っても、問題量はそれほど多くありません。

ボリュームのある参考書の代表として砂川重信『理論電磁気学』が有名です。
しかし、この本を頭から解いていくのはあまりにも効率が良くありません。
過去問を解いていきながら、弱点に応じて砂川重信『理論電磁気学』を引っ張り出しましょう。

著:長岡 洋介
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著:砂川 重信
¥4,620 (2022/09/26 23:27時点 | Amazon調べ)

物理数学

物理数学は主に過去問を中心に勉強しました。
物理数学は試験範囲が他の科目とは比較にならないほど多いので、過去問を中心にわからないところがあったらその都度勉強するという方法がオススメです。

微分方程式や複素解析など型の決まった問題の演習には『演習しよう物理数学』を使いました。
特に微分方程式は、多くの形の微分方程式が扱われているので、これ一冊でほぼ完璧にできます。

ネット上では西森秀稔『物理数学II―フーリエ解析とラプラス解析・偏微分方程式・特殊関数』を使っている人を見かけます。
個人的にはこの本は合わなかったため、この本を買う際は一度書店などで手にとってから購入することをおすすめします。

最後に

「院試対策は早く始めたほうが有利だ」という意見を耳にします。

その通りだと思いますが、ひとこと付け加えさせていただきます。

「院試対策は早く始めたほうが有利ではあるけど、直前の2ヶ月が本当の勝負」です。

自分の場合は、勉強を早くから始めると周りより勉強が進んでいるつもりになってしまい、直前でも詰め込みの勉強を怠る可能性がありました。なので、院試対策始めたてはあえて勉強時間を抑えていました。
そうすることで直前の2ヶ月では、焦りが生まれ、集中して勉強できたと思います。

しかし、この勉強法は皆さんにおすすめできる一般論ではないと思っています。

それでも、こういうやり方もあるということだけ理解しておいてもらえたらと思います。

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この記事を書いた人

とある国立大の大学院生。高専から編入学、そして外部院試を経験しています。
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