技科大は高専生からしたら、進学者も多くかなり身近に感じる大学ですが、実際のところ進学先としてはどうなのか?ということをお話していきます。
先に結論から言っておきますと、技科大はいくつかの欠点さえあれど、とてもいい大学です。
技科大とは
まず技科大の簡単な説明から入りたいと思います。
高専生なら技科大という言葉を聞いたことがあると思います。
技科大(技術科学大学)は全国に2つ、愛知県の豊橋と新潟県の長岡にあります。技科大は高専生の編入先として高専生のために作られた大学です。
高専生のために作られた大学なので、もちろん工学系の学科しかありません。
技科大のカリキュラムは、大学院まで行くことを前提としているため、ほとんどの学生が大学卒業後はそのまま大学院に進みます。
いい選択肢である理由

主な理由がこちらです。
- 入試難易度が安定している
- 友達ができやすい
- 大学卒業後の就職がいい
- 高専との連携が取れている
- 推薦は書類だけ
それぞれの理由について説明していきます。
入試難易度が安定している
技科大は編入学で大量に学生を受け入れています。
よって、ごく少数しかとらない他の国立大学よりはるかに入試の難易度が安定しています。
他にも入試では毎年問題の形式がほとんど変わらないなど入試において、不安要素が少ないです。
しかし、問題に多少のクセがあります。
確率が出たり、国語があったり、英語がTOEIC提出ではなかったり特殊な部分が多いです。
しかし、それらの特殊な問題は難しいわけではありません。
併願として技科大を受ける人でも十分対応できる範囲です。
友達ができやすい
技科大は編入学生が多いので、友達は他の大学と比べたらずっと作りやすいです。
高専生は高専という大きな共通の話題があるので話題には困ることなく友達を作っていくことができるでしょう。
大学院卒業後の就職がいい
技科大では学部を終えるとほとんどの学生が技科大の大学院へ行くそうです。
そして大学院を卒業すると日本の大企業へかなり入りやすいらしいです。
技科大の就職がいい理由を考察して、2つほど思いつきました。
- ・工学系の研究室は企業との結びつきが強い
- ・企業からの高専生の評価がいい
工学系の研究室は企業との結びつきが強い
これはどの大学にも言えることですが、工学系は研究室の先生がそれぞれ企業にコネを持っているので、教授推薦などを使って就職することができます。
中でも技科大の先生は、かなり実力のある先生が多いとのことです。
企業からの高専生の評価が良い
そもそも高専生は就職が良いことは知っていますか?
高専生は他の大学生と比べても、専門に携わった年数が長いので、いい評価を受けることが多いです。
これは技科大から就職をしなくても、高専卒業時の就職でも同じなので技科大が特別というわけではありません。
実際の就職としては、旧帝大には及びませんが、数多くある国立大学よりは就職がいいのかなというのが個人的な意見です。
高専との連携が取れている
高専との連携が編入学後にかなり効いてきます。
まず、単位が無駄になりにくいです。
高専生が編入先で高専でとったのと同じような科目をもう一度とるということはあるらしいですが技科大ならそんなことはないでしょう。
単位変換の作業も楽でしょう。
僕は他の大学を選んだので大量のシラバスの鬼印刷と鬼並べ替え作業がありました。
そのうえで認められない単位もかなりありました。
そういうところは技科大は最適化されています。
推薦は書類だけ
推薦入試は書類のみです。
しかも、学科によってはほとんど受かるなんてこともあります。
基本的に情報系学科はどこも人気ですが、化学系はよほどのことがない限り入れるのじゃないのかなと思います。
推薦を出せる基準となるボーダーも緩いです。
こんなに簡単な入試を受けられる国立大学は他にはないです。
このような人には技科大は向かない

長々と技科大のいいところを書いてきましたが、技科大はすべての人に向いるとは言えません。当然向かない人もいます。
以下が技科大に向かない人です。
- 学部で就職したい人
- ほかの分野で就職も考えている人
- キラキラのキャンパスライフを送りたい人
- 大学で自分の価値観を大きく広げたい人
学部で就職したい人
技科大の学部の卒業生の大半は技科大の大学院へ進むため、学部の時点で就職がいいとは考えられません。
就職仲間がいないものあまりいい就活の環境は言えないです。
学部で就職したいなら、学部での就職率が高い大学に行くべきです。
他の分野で就職も考えている人
技科大は工業系の単科大学のため、知名度は工業系の企業にとどまると考えられます。
他分野で就職も考えている人はより知名度のある総合大学に進むほうがいいと思います。
キラキラのキャンパスライフを送りたい人
これはあなたが高専生なら僕が言うまでもないですよね。
技科大のキャンパスに流れている空気は高専と同じです。
僕が豊橋技科大を訪れた時、学生はいましたが大学内はなんだか閑散としていましたし、大学のある場所も街中ではありません。
ただ、落ち着いているからこそ勉強には集中できます。
大学に何を求めるかは個人の自由です。
キラキラした大学生活を求めるなら、都内の私立大学に通ったほうがいいと思います。
大学で自分の価値観を大きく広げたい人
これはすべての単科大学のデメリットだといえます。
同じ分野での将来を志す者同士、良くも悪くも価値観が似てしまう人が集まることはあるでしょう。
もし、大学で自分の価値観を大きく広げたいなら、様々な学部のある大学へ編入学し、自分とは違った価値観を持つ人と交流を深めたほうがいいです。
技科大では価値観が広げられないと言っているわけではありません。
総合大学のほうが価値観を広げやすいということです。
最後に
あなたの大学選びの参考になれば幸いです。
これだけいっておきますが、大学選びは慎重にしてください。
その後の人生に大きく影響してきます。
できるだけ偏差値の高い大学がいいということではなく、自分にあった大学を見つけてください。
なんか、偉そうでごめんなさい。。。今回はここまで。
他にも編入学に関する記事を書いているので、見てみてください!