このような顕微鏡画像を見たことがある人も多いと思う。
これは「白色干渉顕微鏡」という顕微鏡で撮影された画像である。
今回はこの顕微鏡の数学的原理を簡単に説明していく。
干渉による波面計測
波面に対する平面の歪みを$\phi(\textbf{r})$とする。
このときの電場分布は$$E(\textbf{r}) = E_0\cos(\textbf{k}\cdot \textbf{r}-\omega t +\phi(\textbf{r}))$$これに平面波を干渉させる。
$$E^c = E^c_0\exp i(\textbf{k}\cdot \textbf{r}-\omega t +\phi(\textbf{r})) + E^c_{0r}\exp i(\textbf{k}_r\cdot \textbf{r}-\omega t +\delta_r)$$
スカラー波近似が成り立ち、電場は両方ともs偏光の電場の重ね合わせより電場のエネルギー密度分布は
$$U(\textbf{r}) = A\{1+B\cos(\textbf{K}\cdot\textbf{r}+\phi(\textbf{r})-\delta_r)\}$$
という形になる(この式の導出過程は少々煩雑なので記事の下の方の補足に載せてあります)。$\textbf{K} = \textbf{k} – \textbf{k}_r$であり、これは干渉縞の波数ベクトルを表す。このエネルギー分布を観測し、逆算して平面の歪み$\phi(\textbf{r})$の情報を得るのである。
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