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【量子力学1-2】アインシュタインの光量子仮説【光は波ではなく粒子だった!?】

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アインシュタインは、前回の記事でやったプランクの「電磁波のエネルギーは離散的な値を取る」という考えを深堀りしていきます。

そして、アインシュタインは以下のような結論を出しました。

目次

アインシュタインの結論

アインシュタインの光量子仮説

光はエネルギー$h\nu$と運動量$h/\lambda$をもつ粒子の集まりのように振る舞う

この粒子を光量子(現在では光子)と呼びました。

このような考えに至るには光電効果の説明がありました。
ちなみにアインシュタインは光電効果の説明の功績によりノーベル賞をもらっています。(相対論を作るほうがすごそうなのに)

光電効果の説明

光電効果

金属に光を当てると金属内の電子が光のエネルギーを吸収し、金属表面から電子が飛び出す現象

古典力学では光のエネルギーは光の振幅に依存するので振動数は関係ありません。
よって、振幅の大きい光を当てれば多くの電子が飛び出すと考えます。

そして、光電効果の実験結果が以下になります。

光電効果の実験結果

電子が飛び出すには、光の振動数$\nu$がある値より大きくなければならない

つまり、振幅が小さくても振動数がある値を超えれば電子は飛び出してくるのです。

しかも飛び出す電子の個数は光の振動数に比例していました。

よって、実験値から以下のようにまとめられます。

電子が光から吸収するエネルギー$E$は
$$E=h\nu$$
となる。

→電子と光が相互作用するとき、エネルギー$h\nu$を持つ光子一個を電子が吸収して、その分だけ電子のエネルギーが増加する  ということになります。

また、電磁気学より電磁波の持つ運動量は$p=\frac{E}{c}$となることがわかっていたので光子の運動量$p$は

$$p=\frac{E}{c}=\frac{h\nu}{c}=\frac{h}{\lambda}$$

となります。

最後に

アインシュタインは「光は粒子のように振る舞う」といいました。

振る舞う」と。。。

世の中は光が粒子なのか波なのか議論されていた頃に、このどっちつかない「振る舞う」という曖昧な表現を使いました。

現在では光は波動性と粒子性 の両方を持ちます。
結的に「振る舞う」という表現が正解(今の所)になっているということです。
アインシュタインって天才過ぎませんか?

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この記事を書いた人

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