自分もそのような状況でした。
今回は、元高専生でとある大学の物理学科に編入した僕が編入物理の参考書を厳選しました。
- 編入物理に使える参考書を解説します
- おすすめの参考書の組み合わせを提案します
- ほとんどの国立大学試験の対策をカバーします
- 物理学科への編入もカバーしています
東大、京大を除くほとんどの大学の編入試験の対策は、今回紹介することをしておけばOKです。
物理学は体系的に学ぶこと、つまり教科書の流れに沿って、順番に理解を深めながら学んでいくことが非常に重要です。
逆に学ぶべき順番を間違えなければ、数学とは違い頭の良さは必要とされません。
では解説していきます。
編入物理 勉強の流れ
順番は下の通り勉強することがおすすめです。
- 高校物理
- 力学
- 電磁気学
- 熱力学
- 振動・波動
この順番は特別なものではなく、一般的なものです。
高校物理
編入物理のほとんどは微分積分を使った大学物理です。
しかし、高校物理の内容も理解した上でないと、大学物理はかなり難しいです。
ほとんどの高専では高校物理は必修となっているため、一度は勉強していると思います。
それでも高専で習ってきた物理に不安がある人は高校物理を軽くおさらいしてから、大学物理(編入物理)の勉強を始めましょう。
そこで最適な参考書があります。
ズバリ、「物理のエッセンス」です。
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- 高校物理の超定番
- 1~2週間程度で物理の基礎をつかめる
- 問題は少ない
高校物理の問題を解けるようになる必要はなく、内容を理解さえしていれば大学物理の問題は解けると思います。
物理のエッセンスは一週間ほどで終わるボリュームなので、さらっと復習することに向いています。
力学
【力学】参考書
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- 過去の編入学試験の問題が多く扱われている
- 豊富な演習量
多くの参考書を手掛けいる戸田先生が書いた参考書です。
理系の大学1,2年生が学ぶべき最低限の内容が書かれています。
書き方に癖もなくて読みやすく、標準的な参考書と言えます。
例題や章末問題の質が高く、問題集がなくてもこれ一冊で十分なケースも多いです。
【力学】問題集
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- 過去の編入学試験の問題が多く扱われている
- 豊富な演習量
- 解説がかなり丁寧
編入学試験や(簡単な)院試の過去問が多く載っている問題集です。
問題の難易度は、大学1,2年生向けで定期試験や編入学試験でよく見る問題がほとんどです。解説に飛躍が少なく、とてもわかりやすいのが特徴です。
編入学試験の力学問題ならこれ一冊解ければ、困ることはないでしょう。
ただ、一つ注意点があります。それは「誤植」が非常に多いこと。
このリンクの正誤表を見れば、なんとかなりますが、問題も解説もすばらしいだけにもったいないですね。
改訂版が出たようなので、改善されていると思います。
【力学】その他の参考書・問題集
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- 解説が丁寧
- レイアウトが見づらい
- 部分的に学ぶには向かない
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- 解説が丁寧
- 問題量は「大学生の初等力学」に劣る
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- 良問が多い
- レイアウトが見やすい
- 解説に飛躍がある
- 問題量は「大学生の初等力学」に劣る
電磁気学
【電磁気学】参考書
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- 電磁気学の定番
- 例題と章末問題で基本的な問題はおさられる
- レイアウトが見づらい
- 部分
電磁気学の教科書と言ったら間違いなくこの本。
この参考書を完璧に理解することが電磁気の最重要課題となります。
物理入門コースに共通しているが、最低限の微分積分の知識があれば読み進められます。
僕は編入学のときも院試のときもお世話になりました。
院試のときは2巻までやりましたが、編入なら1巻までの内容で十分です。
【電磁気学】問題集
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- 過去の編入学試験の問題が多く扱われている
- 豊富な演習量
- 解説がかなり丁寧
こちらは先に紹介した「大学生の初等力学」の電磁気ver
問題の内容は大学編入にかなり寄せられていて、基本的な問題はしっかり抑えられています。
また、問題数も豊富で申し分ありません。
ただ、力学と同じく誤植が多いです。(正誤表はこちらにあります)
【電磁気学】その他の参考書・問題集
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- 図が多い
- 解説が丁寧
- 問題量は「大学生の電磁気学」に劣る
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- レイアウトが見やすい
- 解説に飛躍がある
- 問題量は「大学生の電磁気学に劣る
熱力学
【熱力学】参考書
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- 図が多い
- 解説が丁寧
- レイアウトが見づらい
力学や電磁気学は微分方程式や積分など数式で理解していく科目です。
一方、熱力学は図などのイメージで理解するのが効果的です。
レイアウトに少々クセがあるものの、図を多用しているマセマの参考書は熱力学の勉強にピッタリです。
演習問題が少なめですが、熱力学という科目自体、応用問題は少ないのであまり気にする必要はありません。
【熱力学】問題集
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- 解説が丁寧
- 図が多い
こちらも図を多用した解説が丁寧に施されています。
重要な公式の証明など、熱力学の主要な問題はしっかり抑えられています。
【熱力学】その他の参考書・問題集
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- 図が少ない
- 統計力学の範囲はいらない
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- ボリュームが多い
- 解説が丁寧
- じっくり読む人向けで編入学試験対策には向かない
波動
【波動】参考書
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- 解説が丁寧
- レイアウトが見づらい
マセマらしく初学者でもわかりやすく解説されています。
振動波動の参考書は物理数学っぽい数式中心な参考書が多いですが、マセマは解説が丁寧なので数式の難しさは比較的ありません。
【波動】問題集
特に必要ないと思います。マセマを繰り返すのがおすすめです。
【波動】その他の参考書・問題集
評価項目 | 星 |
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おすすめ度 | |
難易度 | |
問題量 |
- 数式が少し難しい
- 編入試験なら半分(5章)までやれば十分
最後に
物理は数学という言語で書かれた物語です。
特に、電磁気学の難しさの大部分は数学の難しさから来ています。
なので物理の勉強をするなら、数学を勉強してから or 数学と同時並行 で勉強していくのがおすすめです。
数学の参考書についても解説しているので、ぜひご覧ください!↓↓↓↓
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